資料を集めても、正しく答えるとは限らない
RAG の流れは「質問 → 探す → 集める → 読ませる → 答える」でした(第0章)。第4〜7章では、前半の「探す」を強くしてきました。この章は後半、集めた資 料を LLM に読ませて、答えさせる部分の話です。図でいうと「集めた資料 → LLM → 答え」のところです。
「正しい資料さえ見つかれば、あとは LLM が何とかしてくれる」と思いがちです。ところが実際には、正しい資料を渡したのに次のようなことが起きます。
| 起きること | 例 |
|---|---|
| 資料を無視する | 資料には「10日」とあるのに、一般論の「20日」と答える |
| 読み違える | 条件つきの文を、条件なしで言い切ってしまう |
| 作り話を足す | 資料に無い手続きを、それらしく付け加える |
| 根拠が分からない | どの資料を見て答えたのか、読む人が確かめられない |
これらの多くは、LLM への渡し方(プロンプト=LLM に渡す指示・資料・質問をまとめた文章の、組み立て方)で減らせます。この章では、プロンプトの部品、引用の付け方と確かめ方、資料の並べ方と数、食い違う資料の扱い、そして「長く読めるモデルがあれば RAG は要らないのか」という疑問まで、順に見ていきます。
※2026年9月時点の情報です。製品やモデルの名前・機能・料金は変わることがあります。