探す前に、資料をどう「しまう」か
RAG の流れは「質問 → 探す → 集める → 読ませる → 答える」でした。この章の話は、その流れが始まる前、資料を資料庫に入れる段階です。図では、下の「資料庫」の部分にあ たります。
検索のために資料を整理してしまっておく形を、索引(インデックス)と呼びます。本の巻末の索引が「この言葉は何ページ」と引けるように作られているのと同じで、RAG の索引も「探しやすいように」作ります。
第2〜5章の基本の索引は、「資料をチャンク(検索しやすい長さに切った断片)に切り(第3章)、それぞれを埋め込み(文の意味を数字の列に置き換えたもの)に変えて(第4章)、ベクトルデータベース(数字の列が近いものを速く探せる入れ物)に入れる(第5章)」というものでした。多くの場合はこれで十分に動きます。
でも、次のような場面では、基本の索引では足りなくなります。
| 困ること | この章の工夫 |
|---|---|
| 当たったチャンクが短すぎて、答えに足りない | 親子チャンク・文の窓 |
| チャンクだけ読むと、何の話か分からない | 文脈の書き足し |
| 「全体の要点は?」「全体の傾向は?」と聞かれる | 要約の木・GraphRAG |
| 表や図、スキャンした PDF が多い | 文字に直す・画像のまま探す |
第9章では、質問の側から資料に歩み寄りました。この章では逆に、資料の側から質問に歩み寄る工夫を見ていきます。
※2026年9月時点の情報です。手法や製品の名前、数字は変わることがあります。