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AWS でサービスを作る ― 知識ゼロから、構成を自分で考えられるまで / 全32章

AWS 00:はじめに ― クラウドとは何か、なぜ AWS なのか

発行
アニメモ公式
版
第2版
改訂
コマ
全14

自分のパソコンで動くアプリを世界中の人に使ってもらうには何が要るのか。サーバーを自分で買っていた時代の苦労から、クラウドという「借りる」考え方、AWS の200以上の部品が5つの役割に分けられること、AWS とあなたの責任の分け方、そしてこの本で1台のサーバーから複雑な構成まで育てていく道のりを説明します。

作ったアプリを、世界中の人に使ってもらうには

あなたが Web アプリを作ったとします。自分のパソコンでは、ちゃんと動いています。ブラウザで localhost:3000 を開けば画面が出ます。

では、これを友だちや、まだ会ったこともない世界中の人に使ってもらうには、どうすればいいでしょうか。

自分のパソコンのままでは、うまくいきません。

問題なぜ困るか
パソコンを閉じると止まる利用者は夜中にも使いたい
家の回線は細い何千人が同時に来たら、すぐにあふれる
家の住所(IPアドレス)はよく変わる利用者がたどり着けなくなる
家のパソコンを外に開けるのは危ない攻撃されたら、個人のデータまで盗まれる

必要なのは、24時間動き続け、太い回線でインターネットにつながり、決まった住所を持つコンピューターです。こういう、他の人の求め(リクエスト)に応えるために動き続けるコンピューターをサーバーと呼びます。

この本は、そのサーバーを AWS(エーダブリューエス)というクラウドの上に用意し、1台から始めて、最後は大勢の利用者を支える複雑な構成まで、自分で考えて組み立てられるようになることを目指します。

前提知識はほとんど要りません。ネットワークの言葉も、出てきたところで1つずつ説明します。

※この本は 2026年9月時点の情報をもとにしています。AWS の画面・料金・サービスの細部はよく変わります。変わりにくい「考え方」を中心に書いています。

  • AWS でサービスを作る 00 ― はじめに
  • 1 / 14
  • 作ったアプリを、世界中の人に使ってもらうには
  • ノートPC
  • 自分のパソコン
  • サーバー
  • 人々
  • ここでは動いている
  • どこに置く?
  • インターネット
  • 世界中の利用者
  • 24時間・何万人
  • パソコンは閉じれば止まり、家の回線では大勢の利用者を受けきれない
  • → 24時間動き続け、インターネットにつながった「サーバー」が要る
  • ひらめき
  • 自分のパソコンで動くアプリを「誰でも・いつでも」使えるようにするには、置き場所が要る。

昔は、サーバーを自分で買って置いていた

クラウドが広まる前、サービスを始めたい会社は、サーバーを自分で買っていました。

図の番号の順に見てみます。

順番やることかかるもの
1サーバー(機械)を注文する数十万〜数百万円。届くまで数週間
2置き場所を用意する電源、冷房、盗まれないための鍵。専用の建物(データセンター)を借りることが多い
3インターネットの回線を引く回線の契約と工事
4壊れたら直すディスクや電源は必ずいつか壊れる。夜中でも交換に行く

このように、機械を自分たちで持って運用するやり方をオンプレミス(on-premises=自分の敷地で)と呼びます。

オンプレミスが悪いわけではありません。今でも、特別な理由がある会社は選んでいます。ただ、アプリを1行も書かないうちに、お金と時間と手間が先に出ていくのは大きな負担でした。

  • AWS でサービスを作る 00 ― はじめに
  • 2 / 14
  • 昔は、サーバーを自分で買って置いていた
  • カート
  • サーバーを買う
  • 会社
  • 場所を借りる
  • ネットワーク
  • 回線を引く
  • 修理
  • 壊れたら直す
  • 届くまで数週間
  • 電源・冷房・鍵
  • 契約と工事
  • 夜中でも駆けつける
  • 砂時計
  • このやり方を「オンプレミス」(自社で持つ)と呼ぶ
  • アプリを1行も書かないうちに、お金と時間と手間が先に出ていく
  • ひらめき
  • 買う・置く・配線する・壊れたら直す。アプリを作る前に、機械の世話が山ほどある。

しかも、何台要るかを先に決めないといけない

もっと困るのは、何台買えばいいか、事前に決めなければならないことです。

図のグラフは、ある Web サービスに来る利用者の数を、時間の流れに沿って並べたものです。赤い横線は、買ったサーバーで受けきれる上限です。

起きること結果
上限より多く来た日(赤い棒)サーバーがあふれて、サイトが表示されなくなる。一番お客さんが来ている日に、一番の機会を逃す
上限よりずっと少ない日使われていない機械にも、電気代と購入費を払い続けている

「少なめに買って足りなくなる」か「多めに買って無駄にする」か。未来の利用者数は誰にも正確にはわからないので、どちらかを必ず引きます。

しかも、足りないとわかってから注文しても、届くのは数週間後です。話題になったのは今日なのに、です。

  • AWS でサービスを作る 00 ― はじめに
  • 3 / 14
  • しかも、何台要るかを先に決めないといけない
  • 注意
  • 足りない日
  • 買った台数の上限
  • セールや話題になった日に落ちる
  • お金
  • 余っている日
  • 夜中も休日も、電気代と償却は続く
  • 時間 →
  • ひらめき
  • 少なく買えば混雑で落ち、多く買えば暇な機械にお金を払い続ける。未来の予想は外れる。

そこで「クラウド」:必要なときに、必要な分だけ借りる

この問題を根っこから変えたのがクラウドです。

クラウドでは、機械を買いません。クラウド事業者が巨大なデータセンターに大量のサーバーを用意しておき、あなたはインターネット越しに、画面やプログラムから「2台ちょうだい」と頼んで借ります。

オンプレミスクラウド
用意にかかる時間数週間数分
最初に払うお金機械の代金をまとめて基本はゼロ
払い方使っても使わなくても同じ使った時間・量の分だけ
増やす・減らす買い足す/売れない画面から増減できる。自動にもできる
故障自分で直す機械の故障は事業者が直す

「足りない日」には台数を増やし、「余っている日」には減らす。前のページの悩みが、予想する問題から、その場で合わせる問題に変わります。

図で黄色になっている2台が、あなたが借りているサーバーです。他の灰色のサーバーは、世界中の別の人が借りています。

  • AWS でサービスを作る 00 ― はじめに
  • 4 / 14
  • そこで「クラウド」:必要なときに、必要な分だけ借りる
  • クラウド事業者のデータセンター
  • サーバー
  • サーバー
  • サーバー
  • ノートPC
  • あなた
  • 人々
  • 「2台ください」
  • 利用者
  • サーバー
  • サーバー
  • サーバー
  • OK
  • 数分で用意できる・要らなくなったら消せる・使った時間だけ払う
  • ひらめき
  • 機械を買わず、ネット越しに借りる。数分で増やせて、要らなくなったら返せる。使った分だけ払う。

AWS は、世界でいちばん使われているクラウド

AWS(Amazon Web Services)は、通販の Amazon が運営するクラウドです。

もともと Amazon は、自社の巨大な通販サイトを動かすために、大量のサーバーを効率よく扱う仕組みを作っていました。それを2006年から外の会社にも貸し出したのが AWS の始まりです。

項目おおよその規模(2026年時点)
サービスの数200以上
データセンターのある地域世界30以上(東京・大阪を含む)
使っている組織個人の開発者、スタートアップ、銀行、官公庁まで

大きなクラウドは他にもあります。Microsoft の Azure、Google の Google Cloud です。名前や細部は違いますが、「ネットワークを作り、サーバーを借り、データをしまい、守る」という考え方はほぼ同じです。この本で身につけた考え方は、他のクラウドでもそのまま通じます。

この本で AWS を選ぶのは、いちばん長く使われていて情報が多く、仕事で出会う可能性が最も高いからです。

  • AWS でサービスを作る 00 ― はじめに
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  • AWS は、世界でいちばん使われているクラウド
  • クラウド
  • AWS
  • Amazon。最も古く、部品が最多
  • AWS
  • Amazon Web Services
  • Azure
  • Microsoft。社内システムに強い
  • サービスは200以上
  • 世界30以上の地域にデータセンター
  • Google Cloud
  • Google。データ分析と AI に強い
  • スタートアップから銀行・官公庁まで
  • 考え方はどれもほぼ同じ。1つ覚えれば他にも通じる
  • ひらめき
  • Amazon が自社の EC サイトを支えるために作った仕組みを、2006年から外に貸し出したのが始まり。

200以上あっても、役割は5つに分けられる

「サービスが200以上」と聞くと、とても覚えきれない気がします。でも安心してください。全部を覚える人はいません。

AWS のサービスは、ほとんどが次の5つの役割のどれかを受け持つ部品です。

役割たとえると代表的なサービス(後の章で1つずつ説明)
つなぐ道路・住所・案内板VPC、Route 53、CloudFront
計算する働く人EC2、Lambda、ECS
しまう倉庫・金庫S3、EBS、RDS、DynamoDB
守る鍵・門番・警備員IAM、セキュリティグループ、WAF
見張る・直す監視カメラ・点検表CloudWatch、CloudTrail

この本では、図の色で役割を表します。青はつなぐ、黄は計算、緑はしまう、赤は守る、白は見張る、灰色は利用者や外の世界です。図を見たときに、色だけで「これは何の役割の部品か」がわかるようにしてあります。

大事なのは、サービスの名前ではなく、「いま足りないのはどの役割か」を考えることです。役割がわかれば、部品は後から選べます。

  • AWS でサービスを作る 00 ― はじめに
  • 6 / 14
  • 200以上あっても、役割は5つに分けられる
  • ネットワーク
  • CPU
  • データベース
  • 盾
  • 折れ線
  • つなぐ
  • 計算する
  • しまう
  • 守る
  • 見張る・直す
  • VPC・Route 53・CloudFront
  • EC2・Lambda・ECS
  • S3・EBS・RDS・DynamoDB
  • IAM・セキュリティグループ・WAF
  • CloudWatch・CloudTrail
  • この本では、色で役割を表す:
  • つなぐ
  • 計算する
  • しまう
  • 守る
  • 見張る・直す
  • 部品の名前を暗記する必要はない。「いま足りないのはどの役割か」を考えられれば、部品は後から選べる
  • ひらめき
  • つなぐ・計算する・しまう・守る・見張る。どのサービスも、このどれかを受け持つ部品。

AWS が守るところ、あなたが守るところ

クラウドを使うときに、最初に知っておくべき大事な約束事があります。責任共有モデルです。

誰の責任例
クラウド「そのもの」AWS建物の警備、電源、冷房、機械の故障交換、データセンター間の配線
クラウドの「中」あなた置いたデータ、誰に何を許可するか、ネットワークの扉の開け閉め、サーバーの OS の更新、暗号化するかどうか

たとえるなら、AWS は頑丈な貸し倉庫です。建物が壊れたり、泥棒が壁を破ったりしないようにするのは貸し主の仕事です。でも、あなたが自分の区画の鍵を開けっぱなしにしていたら、それはあなたの責任です。

実際、クラウドでの情報流出事故のほとんどは、AWS が破られたのではなく、利用者側の設定ミス(誰でも読める状態でファイルを置いた、鍵をインターネットに公開した、など)で起きています。

この本では、各章で「何をあなたが守る必要があるのか」をはっきり書きます。

  • AWS でサービスを作る 00 ― はじめに
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  • AWS が守るところ、あなたが守るところ
  • 人
  • あなたの責任(クラウドの「中」)
  • データ・誰に何を許すか(IAM)・扉の開け閉め(SG)・OS の更新・暗号化の設定
  • 会社
  • AWS の責任(クラウド「そのもの」)
  • 建物の警備・電源・冷房・機械の故障交換・配線
  • 流出事故のほとんどは、あなたの側の「設定ミス」で起きる
  • ひらめき
  • 建物・機械・配線は AWS の責任。その上に何を置き、誰に開けるかは、あなたの責任(責任共有モデル)。

この本は「なぜそうするのか」から始める

AWS の入門記事の多くは、「このボタンを押して、次にこれを入力して」という手順で書かれています。手順は、その通りにやれば動きます。

でも、手順だけを覚えると、次のようなときに行き詰まります。

困る場面なぜ困るか
AWS の画面が変わったAWS の画面はしょっちゅう変わる。ボタンの位置で覚えていると迷う
要件が少し違う「記事と同じ構成」でない場合に、どこを変えればいいかわからない
動かない・壊れた何のために置いた部品かを知らないと、どこを疑えばいいかわからない

この本は、先に「困りごと」を見せ、それを解決するために部品を置く、という順で進みます。たとえば「サーバーが1台だと、壊れたら止まる」→「だから2台にする」→「すると、どちらに送るかを決める入口が要る」→「それがロードバランサー」という具合です。

こうして理由の鎖をたどっておけば、画面が変わっても、要件が変わっても、自分で部品を選んで組み立てられるようになります。

  • AWS でサービスを作る 00 ― はじめに
  • 8 / 14
  • この本は「なぜそうするのか」から始める
  • 書類
  • 手順だけ覚えた人
  • ひらめき
  • 理由から覚えた人
  • 「ここを押して、次にここ」
  • 「この問題を防ぐために、これを置く」
  • NG
  • 画面や名前が変わると迷う
  • OK
  • 画面が変わっても、探すものがわかる
  • NG
  • 要件が少し違うと応用できない
  • OK
  • 要件から部品を選べる
  • NG
  • 壊れたとき、どこを見ればいいかわからない
  • OK
  • 壊れたとき、原因の見当がつく
  • ひらめき
  • 手順を覚えるだけだと、画面が変わった瞬間に迷う。理由がわかれば、自分で組み立てられる。

この本で作るもの ①:まずは1台のサーバー

この本では、1つのサービスの構成を、章が進むごとに育てていきます。次の3ページで、その育ち方を先に眺めておきます。

最初は、サーバー1台です。

置くもの意味
VPC(青い囲み)AWS の中に作る、自分専用のネットワーク。第5章
Web サーバー(黄)アプリを動かすサーバー。第9章
DB(緑)データを保存するデータベース。最初は同じサーバーの中に同居

この形は手軽で、個人の小さなサービスなら十分なこともあります。ただし、そのサーバーが1台壊れたら、サービス全体が止まります。データも一緒に消えるかもしれません。

前半では、この「1台」を作るために必要な、アカウント・お金・権限・ネットワーク・サーバーの基礎を、1つずつ「なぜ」から積み上げます。

  • AWS でサービスを作る 00 ― はじめに
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  • この本で作るもの ①:まずは1台のサーバー
  • 自分専用のネットワーク(VPC)
  • 人々
  • サーバー
  • データベース
  • 手軽だが、 1台壊れたら 全部止まる
  • 利用者
  • インターネット
  • Web 1
  • DB も同居
  • ひらめき
  • 前半(第1〜10章):アカウント・ネットワーク・サーバー1台。「なぜ」を1つずつ積み上げる。

この本で作るもの ②:一般的な Web サービスの構成

本の中盤では、図のような、実務でいちばんよく見る Web サービスの構成を組み上げます。前のページから、部品が増えて配置が変わりました。

増えたもの解決する困りごと章
入口(ALB)サーバーが複数台になったとき、どれに送るかを決める第11章
Web サーバーが2台1台壊れても止まらない第11・12章
台数の自動増減混む日は増やし、空いている日は減らす第12章
専用の DB と予備データを安全にしまい、壊れても予備に切り替える第13章
画像置き場(S3)画像のような大きなファイルを、サーバーの外に安く置く第15章

さらに、example.com のようなドメイン名と HTTPS(鍵のかかった通信)も付けます(第14章)。

第16章でこれらを1つの構成にまとめます。ここまで来れば、一般的な Web サービスを AWS 上に、自分で理由を説明しながら組めるようになっています。

  • AWS でサービスを作る 00 ― はじめに
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  • この本で作るもの ②:一般的な Web サービスの構成
  • VPC(2つのデータセンターにまたがる)
  • サーバー
  • データベース
  • 人々
  • ネットワーク
  • Web 1
  • DB (RDS)
  • フォルダ
  • 利用者
  • 入口 (ALB)
  • サーバー
  • データベース
  • 画像 (S3)
  • Web 2
  • 予備の DB
  • 台数は自動で増減
  • ひらめき
  • 中盤(第11〜16章):入口・複数台・自動で増減・専用のDB・ドメインとHTTPS。これで実務の土台になる。

この本で作るもの ③:要件に合わせて、部品を組み合わせる

本の後半では、「速くしたい」「安くしたい」「止めたくない」「重い処理を後回しにしたい」といった要件に応じて、部品を組み合わせていきます。

増えたもの解決する困りごと章
監視壊れたことに、利用者より先に気づく第17章
自動化(IaC・CI/CD)手作業の設定ミスをなくし、同じ構成を何度でも作る第18・19章
コンテナ・関数サーバーの世話を減らす第21・22章
キュー重い処理を後回しにして、利用者を待たせない第24章
キャッシュよく読むデータを手前に置いて速くする第25章
CDN世界中の利用者の近くから配る第15章
守り攻撃を止め、何が起きたかを記録する第27章

最後の第30章では、要件だけが書かれた課題から、この図のような構成を自分で設計する練習をします。

  • AWS でサービスを作る 00 ― はじめに
  • 11 / 14
  • この本で作るもの ③:要件に合わせて、部品を組み合わせる
  • VPC
  • 人々
  • フォルダ
  • サーバー
  • データベース
  • 荷物
  • S3
  • 利用者
  • ネットワーク
  • Web 1
  • DB
  • キュー
  • 折れ線
  • 監視
  • インターネット
  • ALB
  • サーバー
  • 電気
  • コード
  • CDN
  • Web 2
  • キャッシュ
  • 関数
  • 守られている
  • 守り
  • ひらめき
  • 後半(第17〜31章):監視・自動化・コンテナ・非同期・守り。最後は要件から自分で設計する。

この本の地図

この本は32章(第0〜31章)あります。大きく6つのまとまりに分かれます。

まとまり章身につくこと
1 準備と基礎00〜04アカウントを安全に作り、地域・権限・お金の考え方を知る
2 ネットワーク05〜08自分専用のネットワークを作り、何をどこから通すかを決める
3 サーバーとデータ09〜15サーバー・ディスク・入口・自動増減・DB・ドメイン・ファイル置き場
4 Web構成の完成16ここまでの部品を、一般的な3層構成にまとめる
5 運用と発展17〜27監視・自動化・秘密の管理・コンテナ・サーバーレス・非同期・キャッシュ・ログイン・守り
6 設計できるようになる28〜31設計の原則、災害への備え、要件からの設計演習、思考の型のまとめ

どの章も、1つ前の章で出てきた「困りごと」を、その章の部品が解決するように並べています。途中から読むこともできますが、AWS もネットワークも初めてなら、前から順に読むのがいちばんの近道です。

  • AWS でサービスを作る 00 ― はじめに
  • 12 / 14
  • この本の地図
  • 準備と基礎
  • ネットワーク
  • 00〜04 はじめに・アカウント・リージョン・IAM・お金
  • 05〜08 VPC・サブネット・NAT・扉(SG)
  • サーバーとデータ
  • Web構成の完成
  • 09〜15 EC2・ディスク・ALB・自動増減・RDS・DNS・S3
  • 16 一般的な3層構成を組み上げる
  • 運用と発展
  • 設計できるようになる
  • 17〜27 監視・自動化・コンテナ・サーバーレス ほか
  • 28〜31 設計の原則・災害対策・設計演習・思考の型
  • ひらめき
  • 前から順に読めば、1つ前の章で出た「困りごと」を、次の章の部品が解決する並びになっている。

読み進める前に:お金の事故だけは先に防ぐ

AWS は「使った分だけ払う」仕組みです。これは便利な反面、消し忘れたものも「使った分」になるということです。

よくある事故何が起きるか
練習で作ったサーバーを消し忘れた何もしていなくても、1か月ずっと課金される
大きすぎる設定を選んだ1時間あたりの料金が桁違いになる
アクセス用の鍵を GitHub などに公開してしまった他人に見つかり、勝手に大量のサーバーを借りられる。数日で数十万円になることもある

これらを防ぐために、次の第1章では、アカウントを作ったらすぐに次の2つを設定します。

対策効果
請求アラート決めた金額を超えそうになったらメールで知らせる
二段階認証(MFA)と鍵の管理パスワードが漏れても、他人がログインできない

また、この本の各章の最後には「片付け」として、作ったものの消し方を書きます。試したものは、その日のうちに消す。これを習慣にしてください。

  • AWS でサービスを作る 00 ― はじめに
  • 13 / 14
  • 読み進める前に:お金の事故だけは先に防ぐ
  • 注意
  • よくある事故
  • 通知
  • 請求アラート(第1・4章)
  • 試したサーバーを消し忘れて1か月
  • 決めた金額を超えそうならメールが届く
  • 防ぐ
  • 鍵
  • もっと怖い事故
  • 錠
  • 二段階認証と鍵の管理(第1・3章)
  • 鍵を公開して、他人に使われる
  • パスワードが漏れても入られない
  • 試したものは、その日のうちに消す習慣を。この本の各章の最後に「片付け」を書く
  • ひらめき
  • AWS は「使った分だけ払う」。消し忘れも使った分になる。第1章で請求の見張りを必ず付けてから進む。

まとめ:クラウドは「部品を借りて組み立てる」場所

この章で見たことをまとめます。

項目内容
サーバー24時間動き、他の人の求めに応えるコンピューター
オンプレミスの悩み買うまで遅い、台数の予想が外れる、壊れたら自分で直す
クラウド必要なときに必要な分だけ借り、使った分だけ払う
AWS200以上の部品。役割は5つ(つなぐ・計算する・しまう・守る・見張る)
責任共有モデル建物と機械は AWS、設定とデータはあなた
この本の進み方困りごと → それを解決する部品、の順で、1台から複雑な構成まで育てる

次の第1章では、実際に AWS のアカウントを作り、最初にやるべき安全の設定をします。ここを飛ばすと、後の章で何を作っても危ない状態のままになるので、必ず最初にやりましょう。

  • AWS でサービスを作る 00 ― はじめに
  • 14 / 14
  • まとめ:クラウドは「部品を借りて組み立てる」場所
  • ネットワーク
  • CPU
  • データベース
  • 盾
  • 折れ線
  • つなぐ
  • 計算する
  • しまう
  • 守る
  • 見張る・直す
  • クラウド
  • 機械を買わず、必要な分だけ借りる。数分で増やし、要らなければ返す
  • AWS
  • 200以上の部品。でも役割は5つ(つなぐ・計算・しまう・守る・見張る)
  • 責任共有
  • 建物と機械は AWS、設定とデータはあなた
  • この本
  • 「なぜ」を積み上げて、最後は要件から自分で設計する
  • ひらめき
  • 次の第1章では、AWS のアカウントを作り、事故を防ぐ初期設定をする。すべてはそこから始まる。

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